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2004.09.21

煙草の代役(禁煙前の話)<後編>

 前回からの続き。

 そんな中残っていた数少ないそれは以下のようなアイテム群だった。

●熱いお茶…猫舌の人には薦めないが、要はニコチンが私の全身の神経に与えたような微刺激を与えてくれればいいのである。なので、舌がぴりっと来るぐらいに熱いお茶は、意外と適度な微刺激を与えてくれる。おまけに、やや苦めのお茶なら最高。もちろん、苦いお茶が嫌いならしょうがないのだが、

●美味しいお茶…さらに、美味しいお茶なら文句がない。実際、美味しい香りを持つ、美味しいお茶なら、ほんのりと軽やかな酩酊というタバコ並みの満足感を与えてくれる。なので、禁煙時期の私は好きな種類のお茶のためなら、その代価をいっさい惜しまなかった。この時は、日本茶よりも、中国茶が活躍してくれた。

 以上のお茶類は、自宅でないと使えない。もちろん、魔法瓶に入れて持ち歩くという手段もあるのだが、私はそこまで面倒なことはしたくなかったので、外出時には以下のようなアイテムで代用した。

●イマジネーション喫煙…これは、ちょっとした訓練が必要なのだが、タバコを吸った時のカラダに感じる快感を完全に記憶して、それを思い出すことで、一時的に幻のタバコを吸った気分になって、カラダを騙す方法だ。…と書くだけでも難しそうだが、実際、難しい。

●息止め…そんな「イマジネーション喫煙」の代役になるのが、この「息止め」だ。私自身、「イマジネーション喫煙」をマスターするまでの間、行っていた。とは言え、ものすごく簡単、とまではいかない。
(1)まず息を止める。
(2)その状態で息を吐き吐ききる。とにかく吐ききる。
(3)苦しくなるまでは我慢しないで、すぐに息を吸う! 
 こうして吸う息は、普通の息よりも美味しい。と同時に、リラックスした気分が全身を駆けめぐる。この感覚は、そっくりとまではいかないが「喫煙」の感覚に似ている。なので、これは喫煙の替わりになるよ、とまでは言わないが、喫煙をどうしても我慢したい時の代役ぐらいにはなってくれる。


 …と、ここまでの話は、所詮は「その場しのぎ」の話だ。もっとも肝心なことはここから先だ。

 もしも、必要がないならアナタは禁煙する必要がない。本当に自分のカラダに良くないと理解できたら、あるいは、自分にとって大切な人の健康を損じていると認識できるようになったら、ほうっておいても禁煙は出来る。現時点でまだ禁煙が出来ないと言うことは、まだ、その本当の恐ろしさがわかっていないということだから、そんな状態で無理して禁煙を初めても、すぐにまた喫煙生活に戻ってしまう。あと一本ぐらい大丈夫という気安さで、また一本吸ってしまうはず。それなら無理して禁煙をする必要はない。喫煙の本当の怖さがわかれば、実は意外と簡単に禁煙は出来るものだ。

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