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2014.09.09

歌うドキュメンタリー

 土曜深夜の深い時間(25時53分〜)、しかも東京ローカル(TBS)ですが、「Sing! Sing! Sing!」というソロ・ヴォーカリスト・コンテスト番組を放送している。

 いわゆる、よくあるオーディション番組のように、ありがちなアーティストを量産する番組ではない。また、最近流行のテクニカルな才能だけでヴォーカリストを採点する番組もない。ただただ、人々の心に響く歌声の持ち主を選ぶコンテスト番組だ。

 それゆえ、音楽的にも無駄な手間暇をかけていたり、音楽専門家にもひたすら真摯な審査をしていただいており、そのせいで、よくあるこの種の番組のように美しく見事に流れるような進行とは無縁だ。そういう意味では、かなり不器用に見える番組だったりもする。

 でも、それらは確信犯だったりする。

 今の時代、音楽番組はいろんな意味で苦労している。だから、お手軽に番組を作ってしまってはダメなんだと思っている。お手軽さは必ず視聴者にも見抜かれる。プロが真剣に用意したコンテストの舞台で、素晴らしい才能を持った無名のアーティスト達が真剣に歌う姿、そこに、今までとは違った音楽の新しい可能性を感じて貰えたら、と思っている。

 自分たちスタッフはその、単なる協力者でいい。そう思って、この番組を作っている。そして、そんな真剣勝負の舞台では毎回、無名のアーティスト達が、我々の予想を遥かに超えたパフォーマンスを見せてくれている。

 彼らはまさに今、成長段階にあります。この番組を見ていれば、そんな彼らのまさに成長していくドキュメンタリーな姿の目撃者になることが出来る。

 だからこそ、この番組はただただ不器用に、生真面目に、真剣なコンテストを主催し続けていればいいと思っている。

 そうすれば、本物のドラマが必ずそこに生まれる!…そう信じて。

■「Sing! Sing! Sing!」公式サイト
■「Sing! Sing! Sing!」公式Facebookページ
■「Sing! Sing! Sing!」オフィシャルYouTubeサイト
 
 
 
※追伸:個人的にも,この種のコンテストやオーディションものを作る時には特別な思いがある。自分もかつて20代の頃には俳優として「選ばれる側」にいたことが、今でも強い思いとして自分の心を縛っている。つまり、かつて「選ばれる側」にいた者の責務として、この種の番組を作る者は誰よりも真摯でなければならない!…その思いが強い。それだけはどうしても変えられない。あの頃の自分に誓って。

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