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2015.05.03

ヂロウ物語 その5

 手術13日目、つまり手術からおおよそ2週間が過ぎて、ようやく患部にカサブタが芽生えつつあった!

※このシリーズ「ヂロウ物語」は、誰もが読んでて何かを得られたり、楽しめるという文章ではありません。でも、なかなか体験できない貴重な経験なので、いつか誰かの役に立つかも!と思って、ここに書かせて貰っている。さて、今回も、人によっては不快感を感じる人もいると思います。なので、気をつけて読んで下さい。それなりに気を遣って書いているつもりではありますが、すべての人が楽しめる内容とは限りません。これだけは先に言っておいます。

 手術14日目。

 この日は、週1回の検診。医師は笑顔で私に「伊藤さん、順調だよ。だから、薬を変えよう!これまでの、カサブタを作らないようにする薬はやめて、積極的にカサブタを作っていく薬にしよう!」と語り、新しい坐薬をくれた。こうして、相変わらず患部から大量の浸出液が溢れながらも、とうとう念願のカサブタ作りが始まった。

 なお、この日の検診で医師から「来週は来なくていいから、再来週また来て」と言われた。手応えはないが、かなり順調なんだそう。私には、本当に手応えはない。

 手術15日目。

 久しぶりに坐薬でトチった。「坐薬のゾンビ」ってわかるだろうか?要するに、いったんは黄門様の奥に消えたはずの座薬様が、突然、変わり果てた姿で戻ってきたということだ。つまり、ゾンビ化した座薬様がビヨーンと戻ってきたのだ。こうなると、とにかく焦る。座薬初期には何度かやったミスだが、この頃はほとんど体験していなかった。本当に久しぶりの事故だった。

 そして、前日から坐薬を変えたせいだろうか、カサブタ作りがいよいよ本格化してきた。

 手術16日目。

 ま、どっちでもいい話だが…。

 当時の感覚として「カサブタの赤ちゃん」というのが、なかなかにリアルに感じられた。基本的に患部は自分で見ることが出来ないので、こんな風に感覚で感じるしかないのだ。

 手術17日目。

 「出城」という感覚も、この頃はリアルだった。わかってもらえるだろうか、出城?とくに、合戦中に、時間も準備もなく作る出城のイメージだ。羽柴秀吉が得意としたような仮設のお城のイメージだ。そんな訳だから、敵の攻撃を受けると、すぐに壊れちゃうんだけど。

 この日は、「Sing!Sing!Sing!」2ndシーズン決勝ラウンドの前半。鬼気迫るスタジオ収録に立ち会った。挑戦者たちの情熱に引きずられるように、収録中は痛みを忘れた。

 手術18日目。

 この頃は、以上のように禁止項目が多かったので、とくに双子からキャッチボールやら自転車練習やらのリクエストを受けるたび、正直つらかった。

 「浸出液」については、ネットで調べるとこんな風に書いてある。その透明で、ほんのりと甘い汁は、壊れた組織を復活させるための大切な液体なんだそうだ。最初に出会った時は「肉汁」かと思った。

 手術19日目。

 「患部にガーゼを貼る」という作業が、意外とつらかったりする。まず、その作業そのものが大変。とくに自宅じゃない外のトイレで、小さな袋の中に入っているガーゼを引き出して、一枚はクシャクシャにしてボールのようなものを作って、それを、広げたもう一枚のガーゼの上に置いてから、患部にあてがう。最後にこのセットを、ガーゼ用テープで固定する。

 以上の作業を、狭くて、時には薄汚かったりするトイレの個室の中でするのは本当に大変だ。何度も綺麗なガーゼを床に落としそうになった。さらに、トイレのたびにテープを何度も貼ったり剥がしたりすることで、黄門様周辺の柔らかい皮膚がどんどん荒れていく。赤くただれて痛くなっていく。新しいテープを貼る場所がないくらいに、周辺の皮膚がただれていく。

 さらに、痛みがやってきた時にはお湯のシャワーを患部にかけて痛みを紛らわせることになるので、その結果として、ガーゼを交換することになる。また、浸出液が大量に出てきた場合もガーゼを交換することになる。初期には傷口からの出血も多かった。そのたびにガーゼを交換する。

 これらの作業を一日に何度もするのは、本当に骨の折れる作業だった。

 そんな訳で、この日私は、医師への相談もなく、ガーゼをやめて独断で「女性用ナプキン」を使うことを決断した。そこで、妻にお願いしてナプキンを分けて貰った。使い方も、教わった。知らないことだらけだった。

 あまりにもナプキンがよく出来ているので、ナプキン考えた人すげーな!とさえ思った。
 


 さすが中野君、素晴らしいプレゼントをくれた。

 手術21日目。とうとう手術から3週間が過ぎた。

 あ、この頃からTwitter内の日付が1日だけズレている。ま、いいか。

 手術22日目。

 こんな風に、ナプキンが男性用トランクスに合わないと呟いたら…

 フォロワーさんからたくさんのアドバイスを貰った。本当にありがたかった。

 手術24日目。

 前日は2月14日、バレンタインだった。

 この頃私は、たまたま体調を崩して下痢気味だった。そのため、もしかして痔瘻が再発してないだろうか?と不安にもなったりしていた。というのも、痔瘻は実は「下痢から始まる病気」である。なので、この頃の私は痔瘻の再発に脅えていた。

 この日は、家庭の用事もあって、ロングランで立ち続けていた。そのせいで、お尻がちょっぴり悲鳴をあげた。

 手術25日目。

 手術26日目。

 ずっと自分で禁じていた映画館に、本当に久しぶりに行った。

 手術27日目。

 「出城」のイメージはかなり気に入っていたようだ。

 痔瘻のせいで行けなかった舞台は多い。とくに、特段のツテもなく、チケットを取るのが難しい舞台は、この時期ほとんど行けなかった。とても無念だった!

 手術28日目。

 この「丸型のクッション」には本当に感謝したい!ちゃんと私のTwitterを観ていてくれたらしく、よく見るドーナッツ型の痔用クッションじゃなく、ちゃんと痔瘻にも優しいタイプだった!

 さて、手術の日から28日が経過していた。さらにまもなく、2週間ぶりに検診の日がやってくる。果たして医師は、手術以来一ヶ月の私のお尻に、いったいどんな診断を下すのだろう?

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