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2016.10.14

手術の話(1) 〜入院まで〜

 入院をした。手術をした。どっちも本格的なものは、今回が初めてだ。

 まあ、例外はある。入院は子供の頃、以前紹介したペルテス病(ヘルペスじゃないよ)時代に検査入院の経験がある。あと、手術ということでは2年ほど前の痔瘻の手術という経験がある。でも、前者は一泊だったし、後者は日帰りだった。でも、今回はすでに入院4日目だし、何よりも手術はかなり本格的なものだった。

 さて、何よりも大事なことだが、なぜ手術したか?

 読者を心配させたくないので先に手術の概要を書いておく。私のお尻から「良性の腫瘍」が見つかった。腫瘍ではあるが「良性」なので、そのまま放置しても大丈夫な奴である。ただ、結構大きな物体だったのでこれを切除することになった。今回は、その手術だった。

 「腫瘍」とは簡単に言うと「体の中や周辺に勝手に出来ちゃった謎の物体」。出来ちゃっただけで特別な悪さをしない無害な奴が「良性」で、周囲の細胞を変質させてしまう奴が「悪性」である。そういう意味では、「良性」君なので安心して欲しい。

 それにしても、痔瘻に続いてお尻の手術が二回目ってどういうことだろう?お尻の神様があったらお参りに行きたい気分だ。

 さて、具体的に、この手術までの経緯を書く。

 話は今年の春に遡る。人間ドックを受けた。これは毎年受けている。で、毎回何か問題が引っかかったりするのだが、今回は昨年の低炭水化物ダイエットの影響を受けて、驚くほど素晴らしい結果が出た。ここ数年、年齢相応にデブ系の数値が異常に悪かったのだが、これらが劇的に回復した。そんな中、唯一の問題点として「前立腺に不安あり」という結果が出た。

 これは二年連続になる。昨年も同様の不安があって、再検査としてMRI画像を撮った。その結果「問題なし」となった。でも、今年も来た。二年連続の再検査である。今回も昨年同様、MRI画像を撮った。すると、昨年同様に「問題なし」の結果が出た。良かった!

 ところが、である。

 ところが、撮影した腰のMRI画像の端っこに、「奇妙なもの」が写っていた。奇妙なものは、右側の腰のあたり、皮膚からはかなり深い場所、正確には臀筋というお尻の筋肉の中に、真っ白なボールが写っている。ほぼ円形である。直径は4センチ強。なので、ゴルフボールをイメージして貰うとわかりやすい。そんなものが、右のお尻の筋肉の中にいる。

 なんじゃ、こりゃ!?

 と、私も思ったが、担当の医師も思った。困ったことに、その奇妙なゴルフボールは本当に画像の端っこに写っているので、一部欠けている。なので、この画像だけでは、このゴルフボールの正体がわからないと言う。

 さらに、1年前のMRI画像を見てみたら、実はそこにもこのゴルフボールは写っていた。しかも、その時よりも今回は、直径が1センチほど大きくなっている。どうやらゴルフボールは昨年から今年にかけて、私のお尻の中で成長していたらしい。

 結果、もう一度、今度はゴルフボールを中心にMRI画像を撮影してみましょう、ということになった。

 さらに医師は言った。これは一般に「腫瘍」と呼ばれているものです。この画像は隅っこに写っているだけなので、よくわからない。正直、一般に「悪性」と呼ばれるすごく悪い可能性と、一般に「良性」と呼ばれるまったく問題のない可能性があります。なので、もう一度撮影して判別しましょう。よほど悪かったら専門の病院に行ってもらいますが、普通は大丈夫です。

 念のための検査ですから、安心してください。

 そして、二度目のMRI撮影が行われた。今度はゴルフボールがはっきりと写った。前回の診断の時、医師は周辺の輪郭がハッキリしてる場合は、周囲に影響を与えていないので「良性」の可能性が高いです。逆に、輪郭がボヤけている場合は、周囲に影響を与えている「悪性」の可能性がありますと言っていた。

 で、撮影したら、ゴルフボールの輪郭は、一部がクリアで、一部はボヤけていた。医師も困った。「正直、私も専門ではありませんので、これ以上はなんとも言えません。専門の先生に診てもらった方がいいですね」。私にも異存はなかった。医師はすぐに、腫瘍の専門病院への紹介状を書いてくれた。

 腫瘍の専門病院と聞いて、正直私は動揺していた。

 さて、この謎のゴルフボールについて。そんな大きなものが私の体の中にはあるのに、私はずっと気づいていなかった。いつからそれがあったのかさえ私にはわからない。そりゃそうだ。お尻の筋肉の奥深くにあるそんなものに、気付くはずもない。実際、場所はMRI画像で確認したのに、いまだにその場所を自分で触ることができない。

 ただし、かすかな予兆はあった。

 たまに整体師やマッサージ師が2〜3年前から、「伊藤さんのお尻の奥に、不思議なものがありますね」「脂肪でしょうか?」「コリの塊でしょうか?」みんないろいろなことを言うのだが、誰もそれを特定するものはいなかったし、私もその発言を聞いても、医学的な何かであるとは思えなかった。ちなみに、MRI画像を見た結果では「脂肪ではないだろう」と言われていた。

 そして、腫瘍の専門病院での検査。行くと、さっそく「ああだこうだ言っててもしょうがないので、生体を取り出して検査してみましょう」ということになった。いわゆる「生検」という奴だ。今すぐ、やってくれるらしい。その場で、簡単な麻酔をかけて、太い何かをお尻に突き刺して、お尻の奥深くにあるゴルフボールのサンプルを抜き出した。二つ抜き出した。

 で、1時間ほどの検査時間を経て、結果が出た。「精密検査の結果は二週間後に出ますが、簡易検査の結果、内容物は粘液腫で、90%以上『良性』のものに間違いありません」ちょっと泣きそうになった。この病院で二週間後に精密検査の結果も出た。99%『良性』で間違いない。ほっとした。

 が、先生が言うには、良性だから放置しても構わないが、このまま大きくなっていくと、いつかは面倒なことになる。どうせなら切除してしまった方がいい。私も同意した。この1年、公私ともにいろんなことがあって、生活も無茶苦茶だったりして、いろんなところが壊れたりした。今はそれらを平常時に戻そうとしている真っ最中だった。この問題も解決できるなら、さっさとしてしまおう、と。

 そして、何事もさっさと決断してくれるこの病院の医師は、手術は簡単だしリスクは少ない。それに、近場に手術に最適なスケジュールがあるとまで言ってくれたので、私は即決した。やります、と。やります、と答えてから、前後に数日間、合計一週間ほどの入院になります。と言われたが、提案されたスケジュールが大型特番の準備が終わった後だったりしたので、賛成した。

 こうして、入院と手術が決まった。

 今週の火曜日の朝に入院して、水曜日に手術。あっという間に終わった。そんな入院と手術については、また改めて書く。

 つづく

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